このページは僕のブログに載っている-理系大学生の物理解説部屋-シリーズの練習問題を解説するページです。
まずは問題の載っているページの講義をしっかりと読んでみてください!
1.4:糸の張力
講義ページはここから
https://rikeioenn.com/2019/09/26/physics-lecture4/
問題
図3のような状況で物体に働く力を図示し、つり合いの式から各物体に働く張力を求めよう。
物体A,B,Cの質量はそれぞれ\(m_A,m_B,m_C\)とする。
解説
手順1.重力を考える
問題の図に重力を記すと図のようになる
手順2.物体Aの張力を考える
物体Aにかかる張力\(T\)を考えると下図のようになる
このとき反作用として天井は下向きに同じ大きさ\(T\)で引っ張られるが今回は物体A,B,Cに注目するので考慮しない!
手順3.物体Bの張力を考える
物体Bにかかる張力\(T'\)を考えると下図のようになる
物体Bは糸に上向きに引っ張られているから物体Bに張力\(T'\)が上向きで働くのは感覚的にわかると思う。
これに対して反作用として物体Aに下向きに張力\(T'\)が働いていることを忘れないように!!
手順3.物体Cの張力を考える
物体Cにかかる張力\(T"\)を考えると下図のようになる
手順2同様に物体Bにも下向きで張力\(T"\)が働いていることを忘れないように!
手順4.後は計算あるのみ
それでは各物体についての張力が問われているので、各物体それぞれでつり合いの式を立てて考えていこう!
物体Aのつり合いの式は
\(m_Ag+T'=T\) (1)
物体Bのつり合いの式は
\(m_Bg+T"=T'\) (2)
物体Cのつり合いの式は
\(m_Cg=T"\) (3)
式(3)より、物体Cの張力\(T"\)は
\(T"=m_Cg\)
式(2),(3)より、物体Bの張力\(T'\)は
\(T'=(m_B+m_C)g\)
式(1)と張力\(T'\)から、物体Aの張力\(T\)は
\(T=(m_A+m_B+m_C)g\)
以上で各物体にかかる張力の大きさを求めることができた!