第1章:静力学の法則
1.3:重力と垂直抗力だけを用いた例題
図1のように床の上に物体B(質量\(m_A\))を乗せ、さらにその上に物体A(質量\(m_B\))を置いた場合について考えていく。
- まず重力を考える
- 各物体に関して、触れているところからどのような力が働くかを考える
この考え方にしたがって物体に働く力を分析していこう。
手順1
まず重力(\(m_Ag\)と\(m_Bg\))を書く。
手順2
物体Aから物体Bに働く垂直抗力Nがある。(これがないと物体Aが落ちる)
手順3
物体Bから物体Aへ力が働いたのだからAからBにも同じ力が働く。
手順4
床から物体Bに働く力がある。(これがないと物体Bが落ちる)
手順5
手順3と同様にBから床へも力が逆向きに働く。
以上の手順1〜5を踏まえて、それぞれの力の間に成り立つ式を考えていきたい!!
まず、物体Aが上にも下にも動き出さないことから
\(m_Ag=N\) (式①)
次に物体Bが上にも下にも動かないためには
\(m_Bg+N=N'\)(式②)
式②に式①を代入すれば
\(N'=(m_A+m_B)g\)
以上より物体A、物体Bに働いている垂直抗力は異なることがわかる。
まとめ
物理を考えていく上で重要になってくる考え方は
ということ!
これを言い換えると、
ということだ。
つまり、物体Aについて知りたければ物体Aに注目して、物体Bについて知りたければ物体Bにのみ注目すれば良いということだ!!
そこで得た式同士を繋ぎ合わせれば、全体についても式として表せるようになる!!
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